たちばなです。
「恋は盲目」と申します。
惚れた異性にほだされて、負債を背負わされ、ワタシの所に相談においでになる方はこれまでもいた。
夫婦間で勃発した借金問題で、別れる別れないの仲裁に入った事もある。
でも、明確に「事件」として成立している人の被害者の相談を受けたのは初めてだった。
某県某所に住む40代女性。L子さん。
「結婚詐欺の網にかかり、負債を負った」とメール。
失礼な話ではあるけれど、ZOOM面談する前は何となく・・・「モテなさそうな女性」というイメージをしながらZOOMに臨んだんだが・・・「え!?」と思うほどのギャップ。
パッと見て美しく、話していくほどに聡明さを感じた。
マジで30代そこそこに見えたのはZOOMのおかげだけとも言い切れない。
希望していたとある企業で5年間派遣社員として働き、苦労の末に正社員になって現在7年目。
コロナ禍でテレワークがメインになったのを機に、希望しない部署に廻され、意欲が低下。
後に「結婚詐欺師」だと解った交際相手の勧めで負債を負った、という方。
その詐欺師は、後に立件され現在収監中なんだそうだ。
L子さんも被害届を警察に出したそうだが、被害者が多い事を理由に受理されていないんだそうだ。
被害者が多いからこそ被害届を受理すべきだ、と個人的には思うんだが、そこはワタシの関わるべき問題でもないので口に出さずに飲みこんだ。
被害届が受理されていない以上、国家の認識として彼女は「詐欺の被害者ではない」とされているので、せめてワタシが被害者である事の認識をしてあげようと思った。
詐欺師の勧めで会社を設立した。
詐欺師の勧めで土地を購入した。
詐欺師の勧めでレクサスのローンを組んだ。
詐欺師の勧めで500万円以上の借金をした。
詐欺師の勧めで一緒に暮らそうと思った住まいの家賃150万円を肩代わりした。
自身が詐欺の被害者である事に気づき、人生を建て直そうと、生命保険を解約し、「再生資金」にしようと思った・・・そんなところで、紹介者の伝手でワタシとの面談に至った。
失礼ながら、絵に描いたような詐欺の被害者であるのだけれど、L子さんと話せば話すほど、そんな迂闊な事をするようには思えない。
それほどワタシとの受け答えはしっかりしていたし、どこか知的な印象すら感じた。
話せば話すほど「なぜこんな賢そうな人がこんな罠にかかったんだろう・・・」
考えれば考えるほど「恋は盲目」という言葉に行きつく思考回路を繰り返しながらL子さんの話を聞いた。
紹介者に「たちばなはじめ」の存在を知らされ公式サイトを精査した上での面談要請だったし、慎重さを感じた。
そもそも聡明なL子さんは、スポンジが水を吸うようにワタシの知識や情報を吸収していった。
面談の序盤でワタシは、法人の場合は登記上の住所を訊くし、個人の場合は住民票上の住所を訊くのだが、ワタシにそれを話す事すら躊躇するほど慎重なL子さん。
詐欺師に騙されて、男に対する警戒感が強まったのかもしれないが、ZOOM面談の終盤では驚くほどにこやかになりワタシにありのままを話してくれた。
こちらで出来る対応策を話し、救済案や、その後のアドバイス方針や、それらにまつわる費諸条件などをご提案し、ご納得いただいた。
一つ問題があるとすれば仕事の問題。
苦労して正社員になった勤務先へ残りたいのか?
希望しない配属になった勤務先を去るのか?
この選択次第で、対応策は変わって来る。
その選択をたった一度のZOOM面談で結論を出させるには、いかに聡明なL子さんであっても酷だ、と思った。
「今、結論を出す必要はありませんので、選択や意思が固まったらまた連絡ください。お美しいあなただからワタシはきっと忘れませんよ(笑)。せっかくの日曜日ですから健やかににこやかに過ごしましょう。」
と話し、約80分の面談を終えた。
その後、彼女からお礼のメール。
文末に、ワタシを気遣う文をしたためるほど、聡明で気遣いの出来るL子さん。
ますます、なんでこんな人が結婚詐欺師に引っかかるのか、解らなくなった。
まさに「恋は盲目」という事か・・・・。
そんな事を思いながら、ワタシは本日バイトへ(笑)
金曜と土曜はバイト忙しくってさ・・・日曜日にZOOM面談が集中してしまう(+_+)