初回無料相談受付中! ≫ お問い合わせ・ご相談はこちら

責任と責任感(Vol.106)

たちばなです。

とある街のとある税理士の紹介でリモート面談するに至りました。

70代前半の父が代表で、30代後半の息子が専務で世襲予定者。

コロナ禍に翻弄され続けた「二年間の空白」を埋めきれずに顧問税理士に相談したところ、ワタシの紹介を受けたんだそうだ。

雑貨等の小売業。

地域密着の形態で、かつては近隣で4店舗ほど運営していたようだが、現在は父親と息子と数名のパートで一店舗を商っている、との事。

父親は

「自分も良い年になったし、いつまでも第一線と言うのも。ただ息子に“責任”をかぶせるのも忍びない。息子に次の人生を考えさせるのも致し方なしかも。」

と身を引きたい意向。

息子は

「せっかくここまでやって来た。まだ銀行も信金も応援の姿勢を見せてくれている。

WEBでの購買環境も整え、顧客アンケートなどを取りつつ、満足度の向上に努める」

と継続を望む意向。

ワタシも12年前までは小売業の代表を務めていたからわかるんだ。

「世界的な“モノ余り”時代に、モノを売る事の意味」を。

「モノをWEBで購入するのが全盛の時代に、店舗を構えてモノを売る事の意味」を。

よほどエッジの利いたモノでない限り、爆発的に売れることなどないだろうし、仮にそんなツールがあったとすれば他店も売りに出すだろうし、他メーカーは模倣品を作り価格は急速的に下落する。

価格が下落すれば当然マージンも下落してしまうのは自然の摂理。

ワタシもかつて何度も何度もそれに翻弄されたんだ。

残念ながら“小売業の飛躍”は今後、一時的なものはあるかもしれないが、中期長期的に活路を見出すことは不可能だ、と言うのがワタシの見識。

ましてや、ネット通販全盛社会でわざわざ店舗を抱え、在庫を持ち、従業員を雇い、低マージン。

残念ながら、自由競争社会では小売業の「独り勝ち」を許す環境は現時点ではありません。

ただ、一部例外があるかもしれない事を付け加える。

ワタシにはその「例外」は思いつかないけれど。

また、この代表である父親曰く、

「このコロナの二年間で負債が2,5倍に膨れ上がった」と。

ただ息子は、

「まだ取引金融機関も協力体制を解いていない。融資は引ける」と。

「本当は身を引きたいが、息子に気兼ねする父親と、父に商売を続けさせて何とか難局を乗り切ろうとする息子」

という構図だ。

確かに息子は仕事に一生懸命だ。

~ この続きをみるには ~

この続き:4443文字

登録すると続きをお読みいただけます

たちばなはじめ公式メールマガジン

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次