借りたお金を返すのは理想であって当たり前ではない!返せなくなったときの備えの重要性

YouTubeチャンネル「社長の資金繰り相談室」の第5回のテーマは、たちばなはじめが日ごろから発信している「借りたお金を返すのは理想であって、当たり前ではない」という考え方です。

お金を借りるとき、返さないつもりで借りる人はいません。

それでも、返せなくなる社長は後を絶ちません。

では、返せなくなったらどうするのか。

事務局の谷本が聞き手となり、この問いを正面から聞きました。

お時間のないときは、このまま記事だけでもお読みいただけます。

目次

「返せなくなったらどうするの?」に答えられる社長はいない

たちばなはじめは、全国で開いているセミナーで、必ず聴講者にひとつの質問をしています。

「借りたお金を返すのは当たり前だと思う人は、手を挙げてください」

初めて聞きに来た方は、ほぼ全員が手を挙げるといいます。

そこで、ひとりひとりにこう聞き返します。

「では、返せなくなったらどうするの?」

動画では、実際に返ってくる答えがひとつずつ紹介されています。

「リスケジュールします」という人には、元金の返済を待ってもらい利息だけを払っている時点で、約束どおりには返せていないと指摘します。

いま日本には、リスケジュール中の会社が70万社あるといわれています。

そのうち、通常の返済に戻れた会社はほとんどないというのが、たちばなが現場で見てきた実感です。

「破産します」と答える人も。

年間7万〜8万人が自己破産をしている現実がありますが、動画では、破産も本来払うべきものを払わずに終わらせる手続きだと説明されています。

「謝ります」「逃げます」「借りてでも返します」という答えも出てきます。

どの答えも、突き詰めると「返せていない」か「返せなくなったときの答えになっていない」かのどちらかです。

こうしてひとつずつ問い返していくと、「返すのは当たり前」とは言えなくなっていきます。

借りたお金を返すのは理想であって当たり前ではない

誤解のないように書いておくと、たちばなも、借りたお金は返せたほうがいいという立場です。

動画の中でも、「返せるなら返すべきだ」という前提は何度も繰り返されています。

問題は、返すのが当たり前だと信じている社長のほとんどが、返せなくなったときの対策を持っていないことです。

たちばなはこれを、柔道の受け身にたとえています。

負けるつもりで試合に臨む柔道家はいない。

それでも、柔道で最初に習うのは受け身です。

受け身は、投げられて負けたときに、ケガをしないための技術だからです。

負けるつもりはなくても、負けることを想定して受け身を練習するわけです。

これがおかしいと感じる人はいないはずです。

ところが商売になると、「自分は返せなくならない」と信じ、受け身の練習をまったくしない社長が大半になります。

会社の10年生存率は1割以下ともいわれる中で、自分は残る1割に入ると確信できる根拠はどこにあるのか。

たちばなは動画の中で、それはリスク感覚として脆弱すぎると言い切っています。

理想としては、返せたほうがいいのは間違いありません。

ですが現実には、返せなくなる会社のほうが多いんです。

だからこそ、返せなくなったときの受け身を持っておくことのほうが、本当の意味での当たり前になります。

返済を続けると借入金は終わらない

動画の中でたちばなは、視聴者にひとつの裏取りをすすめています。

付き合いのある金融機関の融資担当者に、こう聞いてみてほしいというのです。

「融資先から全額を回収し終えて、取引が終了した融資先は、何件くらいありますか?」

おそらく「ない」と答えるはずだ、とたちばなはいいます。

なぜなら、社長が借入金を終わらせようと返済を進めて残高が減ってくると、金融機関は次の融資を持ちかけてくるからです。

「社長、また貸しますから、それで仕事をしましょう」

社長は借入金を終わらせようと返し続け、金融機関は終わらせないように貸し続けます。

終わらせようとする力と、終わらせないようにする力では、どちらが強いのか。

その答えは、コロナ融資でじゃぶじゃぶとお金が貸し出された結果を見れば出ている、というのが動画での指摘です。

「返したら借金は終わりません。返すから借金が終わらないのではないですか」

「返すのをやめると、終わります」

これが、たちばなが16年以上言い続けてきた結論です。

破産すればお金は残せない、リスケジュールでは終わらない、返し続けても終わらない。

消去法で残るのが、返し方と金融機関との向き合い方そのものを見直すという選択だと、動画では語られています。

たちばなはじめ自身、かつて多額の負債を抱えて返せなくなり、金融機関との向き合い方を見直す形で負債と向き合ってきました。

その経験と、これまで関わってきた多くの相談者の歩みが、この結論の裏付けです。

この考え方が、いまでも社会の中では少数派だということは、たちばな自身がいちばんよくわかっている。

だからこそ、信じてくださる方の仕事をひとつずつ丁寧に引き受けていくのだといいます。

そんな覚悟も、動画の中で語られています。

想定外を想定して備える

後半で谷本が投げかけたのは、「備え」の話です。

コロナ禍で痛感したとおり、商売でも人生でも、何が起こるかは誰にもわかりません。

銀行に出すために作った事業計画がその通りに進むとは、受け取る銀行員でさえ思っていないのが実際のところです。

それでも、想定外を想定して備えておくことはできる。

たちばなが強調したのは、自分が生きている前提だけで考えないことです。

借入金を残したまま亡くなれば、配偶者や子ども、兄弟、そしてその子どもにまで影響が及びます。

自分が亡くなったとき、残った負債をどうしておくことが周りに迷惑をかけないのか。

そこまで含めて先を見ることに、日本の社長は慣れていないと動画では指摘されています。

「逃げないことがいいことだ」とよくいわれます。

一方で、「三十六計逃げるに如かず」という言葉もあります。

相手が強いと判断したら、逃げることに専念せよ、という教え。

ビジネスの世界でも、この発想は有効だと、たちばなは語ります。

ここでいう逃げるは、連絡を絶って姿を消すことではありません。

勝てない勝負から早めに退き、家族や周りへの被害を広げない判断のことです。

備えあれば憂いなし、といいます。

誰もが知っている言葉ですが、あまりに有名すぎて、かえって心に入ってきません。

だからこそ、人は備えないんですね。

資金繰りが苦しくなる前に相談してほしい

借りたお金が返せずに悩んでいる人の9割以上は、誰にも話せないでいます。

これが、たちばなの肌感覚。

自分の苦しみは自分にしかわからないと思い込んでいるうえに、仮に周りに話しても、返ってくるのは「返すべきだ」という言葉だけだからです。

話を聞いた側に、知識も経験もないのだから無理もありません。

だからこそ、資金繰りが行き詰まってしまう前に、一度備えるつもりで相談してほしいのです。

動画の最後は、そんな呼びかけで締めくくられています。

借りたお金は、返せたほうがいい。

けれども、返せなくなることを想定した受け身を持っている社長は、ほとんどいません。

「うちは大丈夫」と思っているいまが、受け身を身につけるいちばん早いタイミングです。

その他、資金繰り改善や事業再生に関する情報はチャンネル「社長の資金繰り相談室」でご覧いただけます。

借入金の返済が重くなってきた方、返せなくなったときの備えを考えたい方のご相談も受け付けています。

ひとりで抱え込まず、まずは一度ご相談くださいね。


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