たちばなはじめのYouTubeチャンネル「社長の資金繰り相談室」が始まりました。
第1回のテーマは、2026年上半期の企業倒産が5,000件を超えたというニュースです。
なぜここまで倒産が増えているのか、そして資金繰りが苦しくなってきた社長は何から手をつければいいのか。
動画で語られた内容のポイントを、記事でも読めるように整理しました。
お時間のないときは、このまま記事だけでもお読みいただけます。
上半期の倒産は5000件を超えた
動画の冒頭で取り上げたのは、2026年上半期の倒産統計です。
全国の企業倒産は5,000件を超え、この十数年で最も多い水準まで増えています。
内訳を見ると、サービス業が1,800件超、建設業も1,000件を超えました。
そして目立つのは、負債1,000万円未満という小さな規模の倒産が多いことです。
大企業ではなく、地域の小さな会社から先に力尽きている。
この状況を、たちばなは動画の中で「日本全体が儲けにくい環境になりつつある」と読み解いています。
消費者は買う力が弱り、会社側は原価高で利益が出ない。
その板挟みが、業種を問わず続いているんです。
売上を伸ばすことがリスクになる時代
では、儲けを増やすにはどうするか。
会社ができることは、突き詰めると「売上を伸ばす」か「経費を減らす」かの2つしかありません。
ところが動画の中でたちばなは、いま無理に売上を伸ばすことは、むしろリスクになると話しています。
売上は、客数×客単価で決まります。
日本は1年で約90万人も人口が減っていて、お客さんの数そのものが毎年減っていきます。
その中で客数を増やすなら、同業他社から奪い取るしかない。
そのきっかけづくりは、結局のところ値下げです。
客数は増えても単価が下がるので、思ったように売上は伸びない。
かといって値上げで単価を上げようにも、消費者の買う力が落ちているので簡単には通りません。
無理に売上をつくれば、仕入れや人件費が先に出ていき、納税の負担も後から追いかけてきます。
経費削減も、無理をすれば事業に支障が出て、かえって客離れを招きます。
だからこそ、資金繰りが苦しくなってきた会社ほど、売上と経費をいじる前に目を向けるべき場所が別にある、というのが動画の核心です。
倒産が増えた本当の原因は「借りすぎ」
その場所とは、どこか。
答えの前に、対談でいちばん率直だった言葉を紹介します。
倒産が増えている最大の理由を問われて、たちばなはこう言い切りました。
「皆さん、借りすぎだと思います」
きっかけは、コロナ禍の融資です。
実質無利子・返済猶予という条件で、多くの会社が身の丈を超えた借入をしました。
そして猶予期間のあいだに、事業の採算を見直した会社はほとんどなかった。
猶予が明けて返済が始まったいま、その反動が倒産の増加として表れているわけです。
動画には、思わずうなずいてしまう例え話があります。
子どもに「欲しいものがあるならお小遣いを貯めて買いなさい」と諭すことに、違和感を持つ親はいません。
ところが大人になると、「借りて済ませる」ことが当たり前になってしまう。
実際の相談の場でも、年商の3倍、4倍の借入を抱えた会社や、売上の3割が返済に消えている会社は珍しくないといいます。
粗利の3割ではなく、売上の3割です。
そこまで返済が重くなってから売上や経費の工夫だけで立て直すのは、現実的に間に合いません。
苦しいときこそ返済に目を向ける
では、どこに手をつけるのか。
たちばなの答えはシンプルで、「借入金・返済・利息」まわりです。
ここには、多くの社長が見落としている盲点があります。
毎月の返済のうち、元金の返済は損益計算書に載りません。
利息は経費として載りますが、元金は貸借対照表の話になるからです。
損益計算書だけを眺めて「利益が出た、出ない」と見ていても、資金繰りをいちばん圧迫している返済の重さは見えてこない。
だからこそ、資金的なインパクトがいちばん大きい返済から見直すことが大切なんです。
ここで気になるのが、返済条件を変更するリスケジュールです。
いま日本では、リスケジュール中の会社が70万社あるといわれています。
稼働している会社の、およそ4社に1社という計算です。
ですが動画の中で、たちばなは「リスケジュールは100害あって一利なし」とまで言い切っています。
リスケをして、その後に通常の返済へ戻って立ち直った会社は、1%以下ともいわれるほど少ない。
月々の負担は軽くなっても、根本の「借りすぎ」が解決するわけではないからです。
リスケを考える前の、まだ余力があるうちの見直しが肝心なんです。
倒産と破産はイコールではない
動画の終盤には、大事なメッセージがあります。
それは、「倒産と破産はイコールではない」ということです。
資金繰りに行き詰まると、多くの社長が「倒産、そして破産」というひとつながりの流れを思い浮かべます。
ですが、破産は義務ではなく、あくまで選択肢のひとつ。
たちばなはじめ自身、16年前に新潟で事業を畳み、多額の負債を抱えた経験があります。
それでも、破産はしていません。
法的な手続きに頼らない形で負債と向き合い、いまも普通に生活し、仕事を続けています。
一方で、破産を選ぶと手元にお金を残すことは難しく、本人だけでなく家族に思わぬ影響が及ぶ場面を、現場で数多く見てきたともいいます。
このあたりの実例は、ぜひ動画で直接聞いてみてください。
資金繰りは我慢してはいけない
動画をつらぬくメッセージは、タイトルにもなっている「資金繰りは我慢しちゃダメ」という一言です。
お金がなくなってから手を打っても、選べる道はほとんど残っていません。
お金が残っているうちに、次の手を打つ。
そして、社長が苦しむ時間を短くすることは、家族や従業員が苦しむ時間を短くすることでもあります。
資金繰りは、我慢してはいけません。
「うちも借りすぎかもしれない」と思い当たったいまが、動き始めるいちばん早いタイミングです。
その他、資金繰り改善や事業再生に関する情報はチャンネル「社長の資金繰り相談室」でご覧いただけます。
資金繰りや借入・返済の見直しのご相談も受け付けています。
もし少しでも思い当たることがあれば、ひとりで抱え込まず、まずは一度ご相談くださいね。
資金繰りの課題を抱える経営者の方へ3つのご案内
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