社長の47%が資金繰りに不安…半年先の現金を数字にする資金繰り表の重要性

「半年後、うちの資金繰りは大丈夫だろうか」と、ふと不安が頭をよぎることがあるかもしれません。

2026年6月、大同生命保険が全国の中小企業5,139社の社長に行った調査で、半年後の資金繰りに不安を感じている社長が47%と、およそ半数にのぼることがわかりました。

半年後の資金繰りについて「非常に不安」と答えた経営者は10%、「やや不安」は37%で、あわせて47%が不安を感じている。不安の理由は「原材料・仕入価格の上昇」が51%で最も多く、「売上の減少」29%、「人件費の増加」21%が続いた。

— 大同生命保険「大同生命サーベイ」2026年6月度調査より

2社に1社の社長が、先行きのお金に不安を抱えています。

不安なのは、あなただけではないということです。

ただ、ここで考えてほしいことがあります。

その不安、「なんとなくこの先も苦しくなりそう」という漠然としたままになっていませんか。

目次

なぜ資金繰りの不安は消えないのか?

不安の理由の上位を見ると、原材料の高騰、売上の減少、人件費の増加と、自社だけでは止められないものばかりです。

物価も人件費も、来月から下がる見込みはありません。

仕入や人件費が上がっても、その分をすぐに価格へ転嫁できる会社ばかりではないのが現実。

売上が変わらなくても、出ていくお金だけが増えて、手元に残る現金は少しずつ減っていきます。

だから「この先も苦しくなる一方かもしれない」と、不安だけが膨らんでいくんですね。

ですが、不安が消えない本当の理由は、外部環境そのものではありません。

「このままいくと、自社の現金があと何か月もつのか」が数字で見えていないことです。

見えていないから、どれくらい危ないのかもわからない。

わからないから、何から手を付ければいいのかも決められないのです。

怖いのは、この「根拠のない漠然とした不安」が、社長の判断を鈍らせること。

不安なまま様子見を続けている間にも、物価高で現金はどんどんすり減っていきます。

迷っている時間は、資金繰りの改善には少しも貢献しないのです。

資金繰り表で半年先の現金を見える化する

では、どうすれば漠然とした不安を数字にできるのでしょうか。

答えはシンプルで、資金繰り表を作ることです。

資金繰り表とは、月ごとの入金と出金、そして月末に残る現金の残高を並べた表。

難しく考える必要はありません。

通帳の入出金をもとに、これから6か月分の入金予定と支払予定を書き出すだけでも十分です。

エクセルでも、手書きでもかまいません。

入金は売掛金の回収予定や現金売上、出金は仕入、給与、家賃、借入の返済といった大きな項目だけを並べる。

細かい精度より、まず全体をつかむことが大事なんです。

これを作ると、「あと何か月もつのか」「どの月の支払いが厳しいのか」が、はっきり数字で出てきます。

たとえば「11月は納税と賞与が重なって、残高が大きく減る」とわかったとします。

その瞬間、「なんとなく不安」は「11月までに手元の現金を厚くしておく」という具体的な課題に変わる。

課題が具体的になれば、対策も具体的に決められます。

固定費を見直すのか、入金と支払いのタイミングを改善するのか、借入を組み直すのか、進む方向を絞れるようになります。

作った資金繰り表は、金融機関に自社の状況を説明する場面でも、そのまま土台として使えます。

現金の流れが数字になって初めて、不安は対策に変わるんです。

数字から目をそらしてはならない

たちばなはじめ自身、かつて燃料油の卸・小売を中心に事業を営んでいた時期があります。

もともと会計は経理まかせで、自分で細かく数字を追ってはいませんでした。

売上と利益さえ見えていれば事業は回る。

そう思い込んでいたのです。

ところが、自社の資金繰りが少しずつ苦しくなってきたことをきっかけに、自分で会計を学び始めました。

現金出納帳をつけ、資金繰り表を作り、現金の流れを自分の目で追いかける。

それを半年ほど続けた頃、それまで見えていなかった会社の問題が、目の前に次々と表面化してきたのです。

ですが、その努力は実らず、結果的には6億円の負債を抱えて、事業は破綻してしまいます。

この経験から、たちばなはじめが繰り返し説いているのが「事業の根幹は事業ではなく会計にあり」という教え。

自分が数字をおろそかにしてしまったことが、事業を窮地に追い込んだ入口だったと、自身の体験から痛感したからです。

「数字、とくに現金の流れから目をそらさない」

これが、たちばなはじめが日々の発信で繰り返しお伝えしているメッセージです。

不安なうちに動き出す

社長の半数が資金繰りに不安を抱えている時代です。

ですが、この先の結果を分けるのは、不安の大きさではありません。

不安を数字にして動き出すか、漠然としたまま様子見を続けるかの違いです。

手元の現金にまだ余裕があるうちなら、固定費の見直しも、金融機関との向き合い方の工夫も、選べる道は断然多いです。

逆に、様子見のまま現金が細ってしまってからでは、選べる道はどんどん狭くなっていきます。

まずは、半年先までの資金繰り表を作るところから始めてみてください。

会社と社長にお金を残す基本的な考え方は、たちばなはじめが書き下ろした無料の電子書籍『会社と社長にお金を残す資金繰り改善の教科書』にまとめています。

教科書の内容を概論としてお伝えするセミナーも、定期的に開催しています。

「数字にするのが怖い」と感じるほど資金繰りが苦しくなっている方も、諦めるのはまだ早いです。

私たちは、どんな状態でも倒産や破産をせずに解決できる可能性を最後まで探るというスタンスで、支援にあたっています。

不安の正体を一緒に整理する場として、無料の個別相談もお気軽にご活用くださいね。


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