「もう限界かもしれない」
資金繰りが行き詰まり、取引先への支払いと借入金の返済が同じ月に重なる。
税理士や周囲からも、会社をたたむ方向の話が出始める。
そんなとき、多くの社長の頭にこの言葉がよぎります。
先の見通しが立たないまま、一人きりで結論を急いでしまう社長も少なくありません。
でも、、、
そこで結論に飛びつくと、本来なら残せたはずの道まで、自分の手で閉じてしまうかもしれません。
会社をたたむという重い決断を下す前に、まずこれらを確かめてみてください。
「もう限界かもしれない」と感じる瞬間
「もう限界だ」という感覚は、資金がショートしかけている現実と、銀行から見放されたという心理が重なったところで生まれます。
本当は資金繰りの問題なのに、社長としての人格そのものを否定されたように感じてしまう。
冷静な判断ができなくなり、本来なら残せたはずの道まで、自分の手で閉じてしまうんですね。
ここで一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
それは、資金繰りが厳しいことと、事業に値打ちがないことは、別の話だということ。
日々の入金と出金が一時的に噛み合っていないだけで、商品やサービス、取引先との関係、従業員の技術が消えたわけではありません。
追い詰められたときほど、この二つを切り分けて考える冷静さが、その後の判断を左右します。
結論を出す前にまずは数字を見直す
「たたむ」の判断は、感情ではなく数字で測るのが鉄則です。
まず見るべきは、税金と社会保険料を払ったあとでも、会社にお金が残るかどうか。
次の数字を確認してください。
- 直近12ヶ月の月次損益(税金・社会保険料を払った後で黒字に届く月がどれだけあるか)
- 固定費の内訳(家賃・人件費・リース・借入金返済のうち、削れる余地がどこにあるか)
- 現預金の残高と、向こう3ヶ月の資金繰り見通し
- 借入金の残高・毎月の返済額・担保に入っている資産の一覧
これらを書き出してみると、何が見えてくるか。
「採算そのものは合っているが、借入金の返済が重すぎて回らない」のか。
「採算構造そのものが現実と合っていない」のか。
前者であれば、返済の組み直しで持ち直す余地が残っています。
後者であれば、事業の構造そのものを見直す必要があるでしょう。
同じ「資金が苦しい」でも、その原因はまるで違うんですね。
お金の優先順位を決める
苦境のときこそ、守る順序を取り違えてはいけません。
たちばなはじめのお金の優先順位は、こうです。
- 家族
- 従業員
- お客
- 協力企業
- 銀行
資金繰りが苦しくなると、この順番は逆になります。
銀行への返済を最優先にして、家族の生活や従業員の給与を後回しにする。
「銀行に返せなくなったらヤバい」
そう考えて、他の支払いを止めてでも銀行に返済するんです。
でも、これだと事業は残らず、生活の基盤も揺らぎます。
事業を残すことと、会社を残すことは違います。
そして、仮に事業をたたんだとしても、家族の生活基盤と従業員の次の行き先を守る道は残せます。
資金繰りが苦しいときのお金の優先順位を見直すことで、今後の立て直しの選択肢の幅も広がります。
「続ける」「組み立て直す」「たたむ」を同じテーブルに乗せる
進退を考える局面では、「続ける」か「たたむ」かの二択を迫られます。
が、ちょっと待ってください。
実は、そのいずれでもない、第三の道があります。
まずは、この事実を知ってください。
知ったうえで、どれを選ぶかは社長次第。
どの道を選ぶにしても、第三の道を一度も検討しないまま結論を出すのは、あまりにもったいない選び方です。
たたみ方にもコツがある
3つの道を検討した結果、事業をたたむという結論に行き着くことも当然あります。
それ自体は、決して後ろ向きな判断ではありません。
ただ、ここで一つ気をつけていただきたい。
「たたみ方にもコツがある」ということ。
これを知らずに、ただ言われるがままにたたんでしまうと、、、
残せたはずのお金や資産まで一緒に失ってしまうんですね。
同じたたむなら、なるべくお金や資産が残ったほうがいいですよね。
今後の立て直しのことを考えると、お金がないよりあったほうが断然有利ですから。
法的な手続きに頼らなくても、契約に沿って負債を処理しながら、生活の基盤を残しつつ事業をたたむという方法もあるんです。
一人で結論を出す前にいろんな選択肢を模索する
会社をたたむにも、いろんな選択肢があることを知ってください。
税理士に相談すれば、税務の観点から話が始まる。
弁護士に相談すれば、法的整理の入口から話が始まる。
それぞれの専門家の役割としては自然な流れです。
重要なのは、社長自身がどうしたいか。
たちばなはじめ自身、かつて自らの事業の破綻を経験しました。
会社をたたむしかないと思い弁護士に相談したものの、高額な破産費用が払えず頓挫。
その後、法的な手続きに頼ることなく、自らの力で復活を果たしたという経緯があります。
その実体験をもとに、独自の再生スキームを確立し、これまで2000件以上を支援してきました。
「もう限界かもしれない」
もしそう感じているとしても、諦めるのはまだ早いです。
会社をたたむ以外にも、選択肢はある。
まずは、会社や資金繰りの現状を確認しましょう。
事業や社長自身の価値が失われたわけではないのですから。
月々の採算、固定費、お金の優先順位を見直し、、、
自分はどうしたいのか、どんな選択肢がベストなのか。
一つ一つ確認していきましょう。
結論を出すのは、それからでも遅くはありません。
もし少しでも悩んでいるなら、決断を急ぐ前に、まずは一度ご相談ください。
早めに動くことが、結果的にいちばん多くの道を残します。
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