ゴルフ場運営会社が負債155億円で破産…廃業や撤退は負債の出口まで決めてから

「もう商売はやめたのに、負債だけが残っている」

そんな状態が18年も続いた会社の話です。

2026年8月、ゴルフ場を運営していた会社が東京地裁から破産手続きの開始決定を受けたと報じられました。

負債総額は、約155億円にのぼります。

驚くのは、その中身です。

この会社は、18年前にゴルフ場の運営事業をすでに手放していました。

1981年設立のゴルフ場運営会社が、2026年8月19日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。バブル崩壊後の経営悪化により、会員から預かった預託金の償還問題を抱え、2008年にコース運営事業を別会社へ譲渡。その後は金融債務の処理を進めていたが、運営していたゴルフ場が2023年12月に空港工事に伴う用地買収で閉鎖されたことを機に、残債処理のため法的整理を選択した。負債総額は約155億円。

— 帝国データバンクの倒産速報より(2026年8月26日公表)

事業を手放しても、負債の問題は終わりません。

今回はこのニュースを入り口に、廃業や撤退を考えるときの「負債とのけじめのつけ方」をお伝えします。

目次

事業を手放しても負債は消えない

まず、このニュースの中身を見ていきます。

預託金とは、ゴルフ場が会員から預かるお金のことで、退会するときに返す約束になっているものです。

バブル期に多くのゴルフ場がこの仕組みで資金を集め、崩壊後に返せなくなりました。

この会社も同じでした。

経営が悪化し、2008年にはゴルフ場の運営事業そのものを別会社へ譲渡しています。

つまり、事業はほかの会社で続いていくのに、負債は元の会社に残ったということです。

そこから破産に至るまで、実に18年。

商売の実態を手放したあとも、会社は負債の後始末と向き合い続けなければなりませんでした。

事業をやめても、譲っても、会社と負債はセットでついてきます。

言い換えると、事業の譲渡は「事業の行き先」を決めただけで、「負債の行き先」までは決められなかったということです。

これが、今回のニュースが示している現実なんです。

負債が気になってやめるにやめられない

ここからは、あなたの話です。

「そろそろ引き際かもしれない」と思いながら、動けずにいる社長は本当に多いんです。

赤字決算が続き、跡継ぎもいません。

そのうえ事業所の土地には担保がついています。

やめたい気持ちはあるのに、やめられない。

理由はただひとつ、負債が残るからです。

「やめたら金融機関から一括で返してくれと言われるのではないか」

「残った負債はどうなるのか。家族に迷惑がかかるのではないか」

そう考えて足が止まってしまう気持ちは、痛いほどわかります。

実際、私たちのもとへも「廃業したいのに負債が気になって動けない」というご相談が年々増えています。

高齢の社長だけではありません。

「早く区切りをつけて次の人生を始めたい」という40代、50代のご相談もあるんですね。

どの出口を選んでも負債はついてくる

社長が選べる道は、大きく分けて4つしかありません。

続けるか、やめるか、継がせるか、売るか。

そして、たちばなはじめがよくお伝えしている言葉があります。

どの道を選んでも「負債が残っていてよかった」という環境はない、ということです。

続ければ、返済は続きます。

やめれば、残った負債にどうけじめをつけるかが問われます。

継がせれば、負債も保証も次の世代へ。

売るときは、負債の重さがそのまま条件の悪さにつながります。

だからこそ、「事業をどうするか」と「負債をどうするか」は、必ずセットで考えなければいけないんです。

ここを切り離して、事業の行き先だけを先に決めてしまうと、、、今回のニュースのように、負債だけが会社に残り、何年も、時には十何年も後始末を引きずることになりかねません。

「いつかどうにかなる」という先送りで、負債が自然に消えることはない。

そして判断を先送りしている間にも、資金はどんどんすり減っていきます。

気づいたときには手元の現金が尽きて、選べる道がほとんど残っていません。

そんなケースを、私たちは何度も見てきました。

会社をたたむにもいろんな選択肢がある

ここで、知っておいていただきたいことがあります。

商売をやめることと、破産することは、別の話。

負債が残っていても、金融機関との向き合い方を見直しながら、順序立てて片づけていく道があります。

廃業の日程を決め、それまでに資金の流れを見直し、家族や従業員への影響を最小限に抑えながら区切りをつけていきます。

そういう「準備された廃業」と、資金が尽きて追い込まれた末の後始末とでは、社長と家族に残るものがまるで違うんです。

たちばなはじめ自身、かつて自らの事業の破綻を経験しました。

会社をたたむしかないと思い弁護士に相談したものの、高額な破産費用が払えず頓挫。

その後、法的な手続きに頼ることなく、自らの力で復活を果たしました。

その実体験があるからこそ、私たちは、破産という形をとらずに解決できる可能性を最後まで模索するスタンスで支援にあたっています。

大事なのは、追い詰められて選択肢がなくなる前に動くことです。

準備の時間が長いほど、選べる道は多くなります。

最初の一歩として、まずは自社の負債の全体像を書き出してみてください。

どこから、いくら借りているのか。

誰が保証しているのか。

どの資産に担保がついているのか。

まずはこの3つです。

紙に書き出すだけで、負債の出口を考える土台ができます。

負債の後始末を先送りしてはならない

今回のニュースが教えてくれるのは、負債の問題は放っておいても消えないという現実です。

18年ですよ。

事業を手放してからも、それだけの年月を負債の後始末に費やした末の結末でした。

きちんと準備をするのか。

目をそらし続けるのか。

引き際が頭をよぎり始めたときこそ、負債と向き合うタイミングです。

負債と向き合うのは、気の重い作業です。

ですが、後回しにした分だけ、選べる道はどんどん減っていきます。

私たちは、資金繰りのご相談だけでなく、廃業や事業のやめ方に関するご相談も受け付けています。

もし少しでも心当たりがあれば、まずは一度ご相談くださいね。


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