自己破産を決める前に…なぜ破産は義務ではなく権利だと言い切れるのか?

YouTubeチャンネル「社長の資金繰り相談室」の第6回が公開されました。

今回のテーマは、ずばり「自己破産」です。

たちばなはじめは、資金繰りのアドバイスと合わせて、破産を回避するためのアドバイスを仕事にしています。

なぜ、そこまで破産の回避にこだわるのか。

「破産は義務ではなく権利」という言葉の真意はどこにあるのか。

事務局の谷本が聞き手となり、じっくり聞きました。

お時間のないときは、このまま記事だけでもお読みいただけます。

目次

破産費用350万円と言われて絶望した16年前

動画は、たちばな自身の体験から始まります。

16年前、新潟での事業に失敗し、にっちもさっちもいかなくなって、市内の弁護士事務所に駆け込みました。

そこで告げられたのが、「破産費用は350万円」という現実です。

お金がないから相談に行ったのに、お金がないと破産すらできない。

この矛盾にぶつかって、絶望したといいます。

調べれば調べるほど、手元に残せる現金には上限がある、不動産は残せない、信用情報に履歴が残ると、厳しい情報ばかりが出てきました。

「自分はいいけど、妻や子どもを不幸せにしたくない」

そう思い悩んだ末に、東京のある専門家に助けられ、破産をせずに立て直す道があることを知ります。

この経験が、いまの仕事の原点になっています。

「融資は投資」という考え方

動画の核心は、この言葉に尽きます。

株や不動産への投資で損をしたら、その責任は投資した本人にあります。

これは投資の世界では当たり前の話ですよね。

では、銀行からの融資はどうでしょうか。

銀行は自ら審査をして、利息という利益を見込んで、貸すと判断しています。

断ろうと思えば断れたのに、貸したわけです。

だとすれば、回収できなかった責任は貸した側にもあるのではないか。

これが、動画でたちばなが語る「融資は投資」という考え方です。

担保を取らない融資ほど金利が高いのは、回収できないリスクをあらかじめ金利に織り込んでいるからです。

貸し手はリスクを覚悟のうえで貸しています。

それなのに、借りた側だけが責任を背負い込んで思い詰めるのはおかしくないか、とたちばなは疑問を投げかけています。

そもそも破産とはどういう仕組みなのか

動画の中でたちばなは、「自分は法律家ではないので、法的な見解ではなく経験として話す」と断ったうえで、破産の仕組みをかみくだいて説明しています。

大まかに言えば、破産とは「債権者が破産した人に請求できなくなる」仕組みです。

その代わり、手元に残せる財産は法律で厳しく制限されます。

お金を隠して申し立てれば、詐欺破産という犯罪に問われかねません。

大事なのは、ここから。

破産を選ぶかどうかで、その後にできることも守れるものも大きく変わります。

督促が怖い、差押えが怖いと、慌てて破産に駆け込んでしまう方は少なくありません。

ですが、仕組みを知れば、慌てて決める必要がないことも見えてきます。

法的整理では善意の貸し手に返せない

もうひとつ、見落とされがちな話があります。

親や親戚、知人から借りたお金のことです。

破産などの法的整理では、特定の相手にだけ多く払うことが認められていません。

手元のお金は、すべての債権者に公平に分けるのがルールなんです。

ですが、考えてみてください。

金融機関からの借入はビジネスとしての融資であり、親や知人が貸してくれたお金は善意です。

動画の中でたちばなは、「善意を大事にしたいからこそ、法的整理は合理的ではない」と語っています。

破産すればすべてが割り切れるわけではなく、いちばん守りたかった相手に返せなくなってしまいます。

この現実は、決断の前にぜひ知っておいてほしいところです。

破産は義務ではなく権利

そして、動画のタイトルにもなっている核心のメッセージです。

借りたお金が返せなくなったら、破産しなければいけない。

そう思い込んでいる方は本当に多いのですが、そんな義務はどこにもありません。

借りたお金を返せないこと自体を取り締まる法律はなく、自己破産は、あくまで本人が選べる権利です。

たちばなは16年間この仕事を続けるなかで、破産を選ばずに立て直していった社長を数多く見てきました。

ただし、動画では大事な線引きも語られています。

「返さない人は助けられない。返せない人を助ける。この2つは全然違う」

お金を隠したり、意図的に返済から逃げたりすることを勧めているわけではないんです。

返せない現実を受け止めたうえで、破産以外の立て直す道を探す。

それが、たちばなのスタンスです。

本当の誠実とは何か

「迷惑をかけたのだから、破産してけじめをつけるのが誠実だ」

そんな考え方もあります。

ですが、たちばなの見方は逆です。

破産は返済義務を法的に終わらせる手続きであって、それ自体で相手の損失が埋まるわけではありません。

本当の誠実は、事業や人生を立て直して、お金ができたときに少しずつでも払うことではないか。

動画の中でたちばなは、そう語りかけています。

周りから「もう破産しかない」と言われて、そのまま手続きに進んでしまう方は少なくありません。

破産以外の道があることを知らないまま、決めてしまっているケースも少なくないんです。

もちろん、状況によっては破産が最善の選択になることもあります。

もしいま、あなたが思い詰めているなら、決断の前に知識をひとつでも増やしてください。

知識が増えれば、選べる道は変わります。

その他、資金繰り改善や事業再生に関する情報はチャンネル「社長の資金繰り相談室」でご覧いただけます。

破産を考えるほど資金繰りに追い詰まっている方のご相談も受け付けています。

取りうる選択肢は、状況によってひとりひとり異なります。

ひとりで抱え込まず、決断する前に、まずは一度ご相談くださいね。


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