全東信破産の連鎖倒産対策…売上金の穴を融資で埋めてはいけない

YouTubeチャンネル「社長の資金繰り相談室」の第4回が公開されました。

テーマは、2026年7月に破産したクレジットカード決済代行会社「全東信」と、その影響で広がる連鎖倒産の不安です。

国は「セーフティネット保証1号」という支援策を用意しました。

が、動画の中でたちばなはじめは、この流れに強い懸念を示しています。

「借りれば借りるほど、苦しくなる」

その真意を、事務局の谷本が聞きました。

お時間のないときは、このまま記事だけでもお読みいただけます。

目次

全東信の破産で何が起きているのか

全東信は、飲食店を中心に使われていたクレジットカード決済の代行会社です。

破産により、加盟店に渡るはずだった売上金の支払いが止まりました。

売上はあるのに、お金が入ってこない。

資金繰りが急に苦しくなる事業者が続出し、連鎖倒産の不安が広がっています。

その対策として、7月31日からセーフティネット保証1号の適用が始まりました。

全東信に一定額以上の売掛金があるなどの条件を満たせば、保証協会付きの融資を受けやすくなる制度です。

困っている事業者にとって、ありがたい支援に見えます。

ですが、飛びつく前に考えてほしいことがあるんです。

「またジャブジャブの融資が始まった」

動画の中でたちばなは、この支援策を見てこう漏らしています。

「またジャブジャブの融資が始まった」

コロナ禍の緊急融資で、多くの会社が借入を膨らませました。

その返済に苦しむ相談は、いまも後を絶ちません。

同じ構図が、また繰り返されようとしています。

それが、たちばなの見立てです。

「借りられる金額と、返せる金額は違う」

過去の動画でも出てきたこの言葉を、たちばなは今回も繰り返しています。

借りやすい制度ができたことと、借りて大丈夫かどうかは、別の話なんです。

穴の開いたバケツにお金を入れても

動画でたちばなが使った例えが、「穴の開いたバケツ」です。

入ってくるお金より、出ていくお金のほうが多い状態です。

その状態のまま融資でお金を注ぎ足しても、いずれ流れ出てしまいます。

特に飲食店は、コロナ以降の市場縮小に、物価高と人件費の上昇が重なり、コスト増が続いてきました。

利益が出にくい環境のまま借入を重ねれば、返済の負担だけが積み上がります。

残るのは、減った資金と増えた負債。

そうなってから相談に来られても、選べる道はかなり狭くなってしまっているんです。

お金の流れが崩れているなら、先に直すべきは、出ていくお金が多すぎる構造のほうです。

売掛金1か月分で揺らぐなら要注意

動画の中では、こんな問いも出てきます。

売掛金が1か月入ってこないだけで経営の根幹が揺らぐなら、その事業はもともと資金繰りが限界に近かったのではないか。

動画の中では、全東信は売上から入金までの期間が短いことを強みにしていた、と紹介されています。

手数料を多く払ってでも早い入金を選ぶ背景には、それだけ日々の資金繰りに追われていた事情があります。

今回の破産は、隠れていた資金繰りの弱さを表に出したともいえるんですね。

あなたの会社はどうでしょうか。

入金が1か月遅れても、事業は回るか。

この問いが、自社の資金繰りの体力を測るひとつの目安になります。

次は必ずあると考えて備える

決済代行会社の破綻は、今回が最後とは限りません。

動画の中でたちばなは、「今回のことがあった以上、次はないと考えるほうが不自然」と語っています。

取引先や決済会社の破綻そのものは、自社の努力では防げません。

が、巻き込まれたときにどれだけ持ちこたえられるかは、日頃の備えで変わります。

入金の経路をひとつに頼らないこと。

そして、手元の現金に余裕を持たせておくことです。

地味ですが、この2つが連鎖倒産から会社を守る土台になります。

借りる前に資金繰りの見直しを

支援策を使うかどうかを決める前に、やってほしいことがあります。

自社の資金繰りを、あらためて見直すことです。

いまの売上と経費で、お金が残る構造になっているか。

借りたお金を、本当に返していけるのか。

構造が崩れたまま借りても、問題は先送りになるだけです。

動画の締めくくりでたちばなは、「キャッシュのあるうちに相談に来てほしい」と呼びかけています。

資金が残っているうちなら、選べる道はまだ多くあります。

全東信の破産で影響を受けている方も、これから借入を考えている方も、決める前に一度立ち止まってみてください。

その他、資金繰り改善や事業再生に関する情報はチャンネル「社長の資金繰り相談室」でご覧いただけます。

全東信の件で影響を受けている方のご相談も受け付けています。

もし少しでも思い当たることがあれば、ひとりで抱え込まず、まずは一度ご相談くださいね。


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