「同じ業種なのに、あの会社は伸びていて、うちは資金繰りがずっと苦しい」
最近、そんな声を耳にすることが増えました。
気のせいではありません。
いま、倒産の世界でも、会社の二極化が進んでいます。
2026年の上半期を集計した調査を、AIで調べてみると、次のような解説が出てきます。
2026年上半期(1〜6月)の企業倒産は5,335件で、前年同期を6.6%上回り、4年連続で増加した。2年連続で5,000件を超え、物価高や人手不足を要因とする倒産が過去最多を更新している。経営基盤の安定性や、価格転嫁ができるかどうかによって、企業の二極化が加速しているとされる。
— AI検索で「2026年上半期 企業倒産 5335件 二極化」について調べた際の解説より引用
数字だけ見ると、他人事のように感じるかもしれません。
でも、この二極化は、あなたの会社にも関わってくる話なんです。
上半期の倒産は12年ぶりの高い水準
今回の倒産の増加は、別の調査会社の集計でも裏づけられています。
AIで「企業倒産 2026年上半期 東京商工リサーチ」について調べてみると、こんな解説が出てきます。
東京商工リサーチの集計では、2026年上半期(1〜6月)の企業倒産は5,346件(前年同期比7.1%増)となり、5年連続で前年同期を上回った。上半期で5,000件を超えたのは2014年(5,073件)以来12年ぶり。負債総額は7,340億8,200万円(同6.3%増)で、負債10億円以上の大型倒産が114件と、上半期として2020年以来6年ぶりに100件を超えた。一方で負債1億円未満が4,120件と全体の77.0%を占める。物価高、人手不足、過剰債務が経営リスクとなり、返済原資に見合う利益を確保できない企業の行き詰まりが指摘されている。秋口以降、倒産の増勢ピッチが強まる可能性も出てきたとされる。
— AI検索で「企業倒産 2026年上半期 東京商工リサーチ」について調べた際の解説より引用
調査会社によって集計の基準が少し違うため、件数には小さな差があります。
ですが、どちらの調査でも「倒産の増加が続いている」という方向は同じです。
しかも、東京商工リサーチの集計では、上半期に5,000件を超えるのは12年ぶりのことです。
負債10億円を超える大型の倒産も、6年ぶりに100件を超えました。
会社の規模を問わず、倒れる会社が増えてきているわけです。
とはいえ、全体の77%は負債1億円未満の小さな会社。
倒産の主戦場は、あくまで中小・零細企業です。
倒産の「二極化」が進んでいる
いまの倒産は、勝ち残る会社と、じわじわ追い込まれていく会社に、くっきり分かれてきています。
分かれ目は、大きく2つあります。
ひとつは、値上げ、つまり価格転嫁ができているかどうか。
仕入れや人件費が上がっても、その分を売値にきちんと乗せられている会社は、利益を守れます。
ですが、取引先との力関係で値上げを言い出せない会社は、上がったコストを自社で丸ごとかぶることになります。
売上は変わらないのに、手元のお金だけがどんどん減っていくんですね。
もうひとつは、経営基盤、つまり手元資金の厚みや借入の重さです。
同じ売上でも、借入の返済に追われている会社ほど、ちょっとした変化で資金繰りが崩れやすくなります。
調査でも、返済に見合う利益を確保できない、いわゆる過剰債務の会社の行き詰まりが指摘されていました。
この2つで、じわじわと差が開いていく。
これが、いま起きている二極化の正体です。
そして厄介なのは、苦しい側にいる会社ほど、その状態に慣れてしまうことです。
「今月もなんとか乗り切った」を繰り返しているうちに、気づけば身動きが取れなくなっています。
そういうケースは、実際によくあります。
まず数字で自社の現在地を確かめる
では、苦しい側にいるかもしれないと感じたら、何から手をつければいいのでしょうか。
いちばん最初にやってほしいのは、自社の現在地を数字で確かめることです。
売上がいくらか、ではありません。
見るべきは、現金。
いま手元にいくら残っていて、このままいけば、あと何か月もつのか。
ここがはっきりすると、まだ余裕があるのか、それとも別の手を並行で動かす必要があるのかが、感覚ではなく数字で判断できるようになります。
たちばなはじめが繰り返し伝えているのは、「数字、とくに現金の流れから目をそらしてはいけない」ということです。
利益は、結果として後から出てくる数字。
現金は、いま手元にあるかどうかを示す、動かしがたい事実です。
経営判断のもとになるのも、金融機関との対話で土台になるのも、結局は後者のほうです。
売上や利益だけを見て「まだ大丈夫」と思っているうちに、現金は静かにすり減っていきます。
まずは、自社の現金の流れを一度確認してみてください。
「お金と資産を残す」ことを再生の軸にする
現在地が見えたら、次に考えるのは立て直しの方向です。
ここで、ひとつ気をつけていただきたいことがあります。
資金繰りが苦しくなると、多くの社長が「とにかく倒産だけは避けたい」と考えます。
その気持ちは、痛いほどわかります。
ですが、避けることだけを目的にして無理な返済を続けると、かえってお金も資産も残らない形で終わってしまうことがあります。
本当に大切なのは、倒産するかどうかよりも、その先に何を残せるか。
たちばなはじめが大切にしているお金の優先順位は、次の5つです。
- 家族
- 従業員
- お客
- 協力企業
- 銀行
家族、従業員、お客、協力企業を守るのが先で、銀行への返済はいちばん最後。
これが、たちばなはじめのコンセプトです。
「銀行を後回しになんてできない」と思われるかもしれません。
でも、他の支払いを止めてでも銀行に返し続けた結果、手元にお金が残らず立ち行かなくなってしまいます。
それでは、本末転倒なんですね。
もうひとつ、覚えておいてほしいことがあります。
金融機関への向き合い方を見直すことで、法的な手続きに頼らずに立て直せる道は、まだ残されている場合が多いということです。
とくに、返済条件を変更するリスケジュールに入ってしまう前であれば、選べる道は断然多いです。
一度リスケに入ると、その後にとれる手が狭まってしまうケースがあります。
だからこそ、苦しくなってきた段階で、早めに動いてほしいんです。
手遅れになる前に動く
二極化のこわいところは、苦しい側に一度固定されてしまうと、そこから抜け出しにくくなることです。
しかも東京商工リサーチの解説では、秋口以降、倒産の増え方がさらに強まる可能性も指摘されています。
物価高などのコスト上昇に、まだ終わりが見えないからです。
判断を先延ばしにしている間にも、資金はどんどんすり減っていく。
気づいたときには、打てる手がほとんど残っていません。
そうなってから相談に来られる社長を、これまで何人も見てきました。
たちばなはじめ自身、かつて自らの事業の破綻を経験した人間です。
会社をたたむしかないと思い、弁護士に相談したものの、高額な破産費用が払えず頓挫。
その後、法的な手続きに頼ることなく、自らの力で立て直しました。
その実体験をもとに、いまは独自の再生の進め方を確立し、同じ局面に立つ社長と一緒に向き合ってきたんです。
だからこそ、はっきりお伝えできることがある。
倒産や破産だけが、行き着く先ではありません。
いま資金繰りが苦しくても、諦めるのはまだ早いです。
大事なのは、手遅れになる前に、一歩を踏み出すことです。
まずは自社の数字を確かめて、何を守りたいのかをはっきりさせましょう。
そこから、一つひとつ進めていきましょう。
諦めなければまだ選べる道はある
倒産は増え続け、会社の二極化も進んでいきます。
そんなニュースを見ると、気持ちが沈むかもしれません。
ですが、件数の波にのまれる必要はありません。
あなたの会社が、いまどちら側にいるのか。
それを数字で確かめて、お金と資産を残す形で立て直しの一歩を踏み出せば、道は残っています。
早く動くほど、選べる道の幅は広がります。
会社と社長にお金を残す基本的な考え方は、たちばなはじめが書き下ろした無料の電子書籍『会社と社長にお金を残す資金繰り改善の教科書』にまとめています。
その考え方を概論として学べるセミナーも、定期的に開催しています。
資金繰りだけではなく、事業再生のご相談も受け付けています。
もし気になることがあれば、ひとりで抱え込まず、まずは一度ご相談くださいね。
資金繰りの課題を抱える経営者の方へ3つのご案内
あなたの選択肢を、一緒に考えませんか?

