2026年4月、帝国データバンクの集計で、2025年度の企業倒産が1万425件にのぼり、4年連続で増えたと報じられました。
年度として1万件を超えるのは、2年連続。
物価高、人手不足、後継者難という3つの圧力が、同時にのしかかっています。
「うちはまだ大丈夫だろうか」「同業のニュースを見るたび、自社の数字が気になる」。
そんな不安を抱える社長に向けて、事業再生の入口で確かめておきたいことと、法的な手続きに頼らない再生という選択肢を、現場の目線でお伝えします。
倒産1万425件・4年連続増が示すもの
まずは、公表された数字を確認してみます。
AIで「2025年度 企業倒産 帝国データバンク 4年連続増加」について調べてみると、こんな解説が出てきます。
2025年度(2025年4月〜2026年3月)の全国企業倒産は1万425件で、前年度の1万70件から3.5%増え、4年連続の増加となった。
年度として1万件を超えるのは2年連続。
物価高倒産は963件で2年連続900件を超え、過去最多を更新した。
人手不足倒産は441件と、年度として初めて400件を超え、過去最多を大幅に更新。
後継者難倒産は533件で2年ぶりに前年度を上回り、このうち経営者の病気・死亡が45.2%を占めた。
— AI検索で「2025年度 企業倒産 帝国データバンク 4年連続増加」について調べた際の解説より引用
規模感としては、1日およそ28〜29件の会社が倒れている計算です。
そして2025年度は、「ひとつの原因で倒れる時代」から「複数の圧力が重なって倒れる時代」へ、流れがはっきり変わってきました。
大事なのは、報じられた数字を眺めて終わらせないこと。
3つの圧力のうち、自社にいま関係あるものはどれか、関係ありそうなものはどれかを、冷静に判断することです。
倒産を押し上げる3つの圧力
2025年度の倒産を押し上げた主な要因は、大きく3つに分かれます。
1つ目は、物価高。
原材料・エネルギー・運賃・人件費の上昇が同時に続き、価格転嫁が遅れた業種ほど、粗利が薄くなりました。
2つ目は、人手不足。
採用ができず受注を断る、現場が回らず納期が遅れる、無理な体制で品質トラブルが増える。
こうした連鎖が、建設・運輸・サービスを中心に、売上の頭打ちと固定費の上昇を同時に招いています。
3つ目は、後継者難。
後継者難倒産のうち、およそ半分は、社長の病気や死亡がきっかけです。
会社の業績ではなく、社長自身の体調や万一が引き金になっている、ということです。
自社がいま、この3つのどこにいちばん近いか。
それを言葉にしてみると、打つべき手の順番が見えやすくなります。
物価高に押されているなら価格転嫁と原価の見直し、人手不足に押されているなら受注の絞り込み、後継者不在に近づいているなら株式と個人保証の現状把握。
状況に応じた対応策の入口は、それぞれ違います。
事業再生の入口で社長が確かめたいこと
業績がじりじり厳しくなってきたとき、社長が真っ先に気にしがちなのは「売上をどう戻すか」です。
ですが、再生の現場で先に効いてくるのは、売上ではありません。
現金の流れと、借入条件・個人保証・資産の現状を、どこまで正しくつかめているか。
次の4点を、紙にメモする程度でかまわないので書き出してみてください。
- 自社のキャッシュフロー上、毎月の返済が利益を吸い取りすぎていないか
- 主要な取引先が悪化したとき、自社の資金繰りはどこまで持ちこたえられるか
- 個人保証を外す道がまだ残っているか、リスケジュール(返済条件の変更)にすでに入っていないか
- 自宅や事業用の不動産が、非常時に影響を受けにくい形になっているか
書き出してみて、ひとつでも気にかかる点があれば、その時点で相談先を探す価値があります。
とくに3つ目は、業績がまだ落ち込みきっていないうちのほうが、選べる手は広いまま残ります。
経営者保証を外せるのは、リスケジュールに入る前まで。
リスケは月々の返済が軽くなる延命策に見えて、その実、「うちには返済能力がありません」と自分から示してしまう行為。
そうなると、保証を外すための「財務基盤・返済能力」の要件を満たしにくくなってしまいます。
法的な手続きに頼らない再生というもう一つの選択肢
経営が厳しくなると、まわりから民事再生や破産、第二会社方式といった法的な手続きを勧められる場面が出てきます。
どれも制度として整ったしくみで、必要なときには大切な選択肢。
ただ、これらの手続きは金融機関と足並みをそろえて進めるため、結果として旧会社の倒産、社長個人の破産という結末に行き着くケースも少なくありません。
破産という手続きを取った瞬間、長年積み上げてきた手元資金や自宅、個人の資産は、生活の再出発のためにほとんど残らない形で処理されていきます。
家族のこれからの暮らしを考えたとき、本当に大切なのは「いかにお金や資産を残した形で着地させるか」。
たちばなはじめは、「どんな状態でも、倒産や破産をせずに解決できる可能性を最後まで探る」というスタンスで支援にあたっています。
事業を立て直すにしても、整然とたたむにしても、その先の生活基盤をどれだけ守れるか。
そこが、社長ご自身とご家族のその後を大きく左右するからです。
再生で絡んでくるのは、契約や債権者への対応、税務、不動産の名義まで、幅広いもの。
だからこそ、顧問の弁護士や税理士など各分野の専門家と力を合わせて、ひとつずつ進めていく必要があるのです。
破綻を経験したからわかる法的手続きに頼らない再生
たちばなはじめ自身、かつて自らの事業が破綻し、多額の負債を抱えて返済が立ち行かなくなった経験があります。
会社をたたむしかないと弁護士に相談したものの、提示された破産費用すら払えず、その道は頓挫。
そこから、金融機関との交渉方法を見直し、法的な手続きに頼ることなく再起へこぎつけました。
その実体験をもとに独自の再生スキームを確立し、同じように苦しむ社長の伴走を続けてきました。
だからこそ言えるのは、業績が傾いた裏側には、たいてい現金の流れから目をそらしてしまった時間がある、ということ。
利益は、結果として後から出てくる数字。
現金は、いま手元にあるかどうかを示す、動かしがたい事実です。
1万425件という倒産件数のなかにも、現金から目をそらしているうちに局面が悪化したケースは、間違いなく多く含まれています。
答えを急がず一度立ち止まる
2025年度の倒産1万425件というニュースを、自社にどう引き寄せて受け止めるかは、社長それぞれで違います。
余裕のあるうちに体制を組み直しておきたい方もいれば、すでに資金繰りがかなり厳しく、答えを急がされている方もいます。
「もう廃業しかない」「破産しかないと言われている」。
そんな切羽詰まった局面に立たされている社長も、どうか結論を急がないでください。
その状態からでも、まだやれること、打ち手はたくさんあります。
お金や資産を残せる形を最後まで探ることを、たちばなはじめは大切にし続けてきました。
「うちは今どこにいるのか」「何から手をつければいいのか」。
もしあなたがいま、少しでも思い当たることがあるなら、ひとりで抱え込まず、まずは一度ご相談くださいね。
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