谷本です。
創業1951年の老舗和装小物問屋が倒産。
銀行の融資が途絶え、資金繰りに窮し、、、
苦肉の策で配偶者から1000万円借りるも、残念ながら立て直せませんでした。
記事によると、融資まで3ヶ月以上待たされたうえ、結局融資を断られ、、、
これが致命傷になってしまったようです。

「創業70年以上の歴史ある会社を守らなければ」
という思いや重圧、プライドもあったのかもしれません。
が、
どんなにがんばっても、こうなってしまったら悲劇でしかない。
時代とともに文化もニーズもどんどん変わる。
それにつれ、役目を終えたいろんな商品やサービスが姿を消しています。
これはもう、どうしようもないことです。
時代の流れには逆らえません。
和装も例外ではないでしょう。
一定の需要はあるとしても、創業当時と比べれば、確実に需要は減少しているはずです。
それに加えて、
ファッションの多様化、少子高齢化、人口減少、物価高、、、
どう考えても、需要が先細りになっていくのは目に見えている。
融資に頼っている時点で、経営としては極めて危うい。
自己資金や身内に借りなきゃ回らないようなら、もう末期症状です。
配偶者から1000万円借りて突っ込むなど、愚の骨頂。
大切な人たちを、面倒に巻き込んではなりません。
個人的なお金の貸し借りは、必ず遺恨を残します。
いくら近しい人であろうとも。
金融機関からの融資は商取引。
彼らは商売でお金を貸している。
なので、法律と契約にのっとって対処すればいいんですから簡単です。
が、
個人的なお金の貸し借りは、そうではない。
1000万円なんて大金、返すのも大変です。
倒産してしまっては、もう返せないと考えるのが妥当でしょう。
もし、あなたが1000万円を貸して返ってこなくなったとしたらどうですか?
「ごめんなさい」
じゃすみませんよね。
個人間の金銭トラブルは厄介です。
人間関係を破綻させるだけじゃなく、取り返しのつかない事態を招くこともある。
「スッテンテンになるまで全力を尽くす」
これは、美談でもなんでもありません。
ただの自己満足。
そんなことをしても、不幸な人間を増やすだけです。
「がんばったから仕方ない」
ではすまされない。
事業の賞味期限はとっくに過ぎてるのに、
「創業〇〇年の歴史ある会社だから」
と、損切りできずジリ貧で続ける社長が本当に多いです。
「時代に合わせたニーズを開拓する」
なんてやってる間に資金は簡単に尽きてしまう。
「高額コンサル入れてマーケティングやってる」
なんてところもありますが、短期間で成果を求めようと思ったらアホほどお金が必要なので、有事の対策としてはオススメできません。
マーケティングなんて、ある意味ギャンブルみたいなもんですからね。
老舗の呪縛にとらわれてはなりません。
先祖代々続いた会社だから、、、なんて関係ない。
時代は変わった。
そんな重荷を一人で背負う必要などないんです。
今、老舗がどんどん潰れてる。
それはつまり、事業としての役目を全うしたということ。
売上が落ちてるということは、商売のやり方というよりも、そもそものニーズが減少しているということです。
これはもう、努力ではどうにもなりません。
あなたは、よくがんばった。
暗闇の中で一人もがき苦しむのは、もうやめましょう。
私たちは、どんな状況であろうとも倒産も破産もさせません。
少しでも傷の浅いうちに、少しでも資金のあるうちに事業をたたみ、、、
周囲を不幸に巻き込むことなく、少しでも有利な環境で次の人生をスタートしましょう。
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老舗の呪縛を解く方法
谷本